【YouTube収益化】視聴データの分析

YouTubeへの動画投稿で簡単に収入を得られると思っている人も多いようです。

コロナ禍で在宅時間も増えたことを背景に、視聴する側も投稿する側も、多くの人の日常に溶け込んできたYouTubeですが、動画投稿で収益化するのは容易いことではありません。

一方で、ITや映像制作にはまるで縁のない人が、飾り気も編集もない、日常の生活風景の動画投稿で収益化されているケースが多いのも事実です。

YouTube収益化の条件(視聴再生時間とチャンネル登録者数)クリアは、易しいものではありませんが、3年から5年の中長期的な目標に捉えれば、決して乗り越えられないものでもありません。

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YouTube収益化への道はマーケティングへの道

アナリティクスとは

「アナリティクス」とは、YouTubeチャンネル開設者が見ることができる自身の視聴データの分析画面です。(アナリティクスに関する記事は、過去にもこのブログで投稿したことがありますが再掲します。)

アナリティクスで分析できる内容は、視聴者層(年齢、性別、国)はもちろん、その投稿動画から離脱した時間や視聴時間(平均)や繰り返し再生されているポイントなどもデータで詳しく知ることができます。視聴者が興味を持っている箇所とそうではない箇所をグラフで見ることができるのです。

投稿者に動画の質向上を支援することがGoogleの広告ビジネスに跳ね返ってくる、すばらしい循環になっています。

例えば、動画開始早々に離脱する傾向が高いのであれば、オープニング映像やタイトルに離脱する原因が隠れていそうです。もし見苦しい箇所がなければ動画構成に問題があるかもしれません。

動画再生回数やチャンネル登録者数を増やすには、視聴者層(性別)の把握も重要です。私の場合、「視聴者は男性」と何となく思い込んでいましたが、実際には女性が45%ほどと高いウエイトを占めていました。

こうした場合は、動画タイトルやサムネイル画像には女性心理も意識した表現や見せ方をするとよいかもしれません。

収益化への戦略

私は、動画再生時間(4,000時間)の条件クリアに重点を絞って投稿してきました。

動画流入経路はチャンネル登録者は約3割前後しかなく、約7割は「検索」から流入しているのがYouTubeの一般的な傾向だからです。

3年後に4,000時間クリアを目標にしていましたが、それよりも2年早い先日、4,000時間を達成し、本日時点で4,097時間となりました。

再生時間を稼ぐ意図で長時間動画(環境音)を中心にしたことと、世情にあわせ検索キーワードの手直しをしたことが2年早い達成に導いたものと思います。

外出自粛に癒しを想起してもらうよう、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令されるたびに、キーワードやタイトルに工夫を取り入れたことで再生回数が伸びました。

実際に視聴回数のグラフの折れ線の形は、新規感染者数の推移グラフの折れ線とよく似た結果になりました。

次なる課題は「チャンネル登録者数」です。クオリティーが高いことは前提となり、さらに定期的な投稿(投稿本数)がカギのように思います。

ひとつ目標を超え、また次なる目標へ挑戦です。「量は質に転化する」と念じて精進します。

YouTube動画投稿から学ぶ

タイトルは、ここ1〜2年、考え続けているテーマのひとつですが、ここで伝えたいことは動画の投稿や編集を通じて感じている、物事の考え方の大切さについて、です。

スマホやアプリの性能が高くなり、誰でも高画質の映像を撮影することができ、簡単に投稿することができる時代になりました。

ちょくちょく動画投稿をしているせいか、こんな私でも周囲からは特別な技術や知識、経験を持っているかのようにみられることも、正直、あります。(実際は初心者ですが)

何が難しくて何が簡単か

YouTubeに動画投稿を経験したことのある人は知っていると思いますが、人に見てもらうための動画制作にはいくつものスキルが必要です。多くの人が抱いている必要スキルは以下の3点に集約されるのではないでしょうか。

⒈PCの操作に慣れていない

⒉動画編集ソフトを使いこなせそうにない

⒊YouTubeの仕組みがよくわからない

「必要」と「重要」は同じではない

しかし実際の動画投稿では、上記の3点は必要ですが、重要なことではありません。難しいかどうかで言えば、ある程度のITリテラシーがある人であれば簡単なことです。

必要なことと、重要なことは違うのです。

「必要なスキル」は、自分で調べたり誰かに教わればすぐに身につきますが、ここでいう「重要なスキル」は教わって身につくものではありません。自分で考えて編み出す共感、配慮、戦略です。

これは広範囲に存在するので、一つひとつを言葉にすることができないものです。

あるYouTuberは、テロップの文字間隔や行間にも見やすくするための繊細な配慮を施しています。

例えば、「ユーチューブ」という言葉を、視覚的に単語として即座に認識してもらうため、あえて「ュ」を左に数ミリ単位で左に寄せる、などです。

色補正したり、音声データを立体的に加工するなどは序の口です。

視聴者の記憶に残すためエンディングに印象的な映像を挿入する、中だるみしそうな映像時間帯に結論を描写する、など、こうなるとほとんど映画制作の世界観です。視聴データを分析し、次作に反映させるというマーケティング手法も加われば、TV番組制作とも被ってきます。

しかし、投稿する動画がそうなっていないから視聴されない、あるいは逆に、そうなっているから再生回数が急増する、ということでもありません。

結局、大事なことは・・

大事な要素としては、不快感がないこと、共感テーマがあること、有益な情報があること、でしょうか。そしてその次に大事なのは「継続」です。

3要素に共通することは、視聴者(お客様)に視聴価値ある、ということです。

わかりやすい事例で言うと、私が投稿した動画の多くは大した再生回数ではないのに、一部に数多くの再生回数とエンゲージメントを記録した動画もあります。経験の長さやクオリティとは無関係に、純粋に率直に評価される側面を持っているという裏づけでもあります。

一見、お遊びのようなYouTube投稿ですが、真剣に取り組めば取り組むほど奥が深く、ビジネスに通じる点が多いのも事実です。

そしてYouTubeは、投稿するためのプラットフォームではなく、企業による広告掲出と集客で成り立っている一媒体であるという認識も必要です。

そして本日の動画

動画の中の「露天風呂」は今までのアウトドア経験になかった発想でした。いつかやってみたいものです。

時間のない方は、13分50秒あたりからどうぞ。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

明日もいい一日でありますように。

YouTube投稿済み動画のタイトル編集

2019年末、自然や田舎の風景のタイムラプスや環境音を中心に収録・配信するYouTubeチャンネルを新たに追加しました。

以下は温泉に浸かっている時の音をテーマにした投稿動画です。「動画」といっても、正しくは静止画ではない、というだけで、画像にストーリーや大きな動きが動画ではありません。

YouTubeチャンネルには今でも時折動画を投稿しているのですが、当面の目的は、投稿を体験して、前後のさまざまなスキルや知識を身につけることです。

「量」はいずれ「質」に転化するとの考えで、目下、研究を重ねているところです。

YouTube収益化への道

巷には動画を投稿するだけで収入になる、と誤解している人も多いようです。

YouTubeで収益を得られる動画を制作するには、多くのスキルが要求されますが、それ以前に収益化するまでにはいくつかの条件があります。

1、チャンネル登録者数1,000人以上

2、動画再生時間4,000時間以上

これといった得意分野も世界観もない私にとっては、上に記載したどの条件も難関です。当時の投稿動画は短編中心だったので、「再生時間4,000時間以上」のクリアは特に難しいと思いました。

理由は、1〜2分の動画であれば12〜24万回の視聴回数が必要だからです。

*現在、8分未満の動画にはミッドロール広告が入らなくなり、収益化対象外になったようです。

YouTube動画投稿に重要なこと

そんなこともあり、投稿動画は1時間前後の長尺にし、3〜4年後に条件クリアできればいいという思いで投稿しています。

冒頭の温泉動画は、投稿後しばらくはひっそりとしたものでしたが、気づけば、動画再生時間は今日の時点で1,752時間(視聴回数で約9,500回)となっていました。43.8%の進捗状況です。単純計算ですが、今年11月頃には再生回数時間の条件をクリアできるペースです。

YouTubeに投稿する人は、投稿後しばらくはほとんど見向きもされず、99%が1年未満で脱落すると言われています。収益や再生回数、チャンネル登録者数を期待するあまり、心が折れてしまうからでしょう。

それでも継続さえしていれば、世の中の何かがきっかけで、存在が認知され、知らぬ間に再生回数が増える、というのもよく聞くエピソードですが、まさか、自分にもそんな体験を得られるとは思ってもみませんでした。

数多くのSNSが普及していますが、Instagram、LINE、Twitter等では、投稿記事の鮮度も重要ですが、YouTubeは違います。数年前に投稿された動画を偶然見つけたり、視聴したりすることは珍しいことではありません。

多くの人に見てもらおうと思うのであれば、「継続すること」がもっとも重要です。

YouTubeはマーケティング

視聴回数を押し上げた「緊急事態宣言」

上の図は、私のYouTubeチャンネルの管理画面で見た、冒頭の温泉動画の視聴回数グラフの一部分を切り取ったものです。縦軸は再生回数、横軸は投稿後からの経過日数です。

4月10日(金)から折れ線グラフが右肩上がりに伸び始めています。

緊急事態宣言が出されたのが4月7日でした。外出自粛で増えた在宅時間と溜まるストレスから、温泉動画で癒そうとした人も多かったのではないでしょうか。

実際にそのようなコメントも多々頂戴しました。

趣味ジャンルを除く動画では、社会情勢によって出現する検索ワードに左右されることも多いと思います。

意図どおり視聴されたか

温泉動画は、温泉に浸っている雰囲気を味わってもらう意図で制作したものでしたが、実際はどうたっだのでしょうか。

上のグラフは、温泉動画から離脱した時間帯を表したものです。

グラフからは、映像に変化のない1時間もの超大作でありながら、約1割が最後まで離脱せずに試聴されていることが読み取れました。

最初の数分で多くの人が離脱していますが、それ以外の視聴者は最後まで視聴されています。想定では最後まで視聴される人はほとんどいないと思っていましたが、そうではありませんでした。

よくよく振り返ってみれば、動画タイトルから受けるイメージと相違ない内容だった、ということも離脱を最小限になっているポイントになっているかもしれません。

ちなみに、この折れ線グラフ途中に山がある場合は繰り返し再生されているシーンです。グラフ曲線の形から、視聴者維持率を左右する重要なシーンを分析することができ、投稿者は次作の動画編集に役立てることができるのです。

このほか、チャンネル登録者は、YouTube管理画面でさまざまな分析ツール(アナリティクス)を使うことができます。

Googleでこうしたツールをチャンネル登録者に提供することで、投稿画像の質を高くすることができます。それがコンテンツと親和性・嗜好性の結びつきの強い視聴者を増やすことにつながり、結果、YouTubeでの広告効果も高くなる仕組みです。

動画への流入経路

チャンネル登録者数が多いと動画再生回数も増えると思われがちですが、これも間違いです。

動画への流入経路は、チャンネル登録(投稿後に通知される)からは約2割しかないと言われていて、残り8割は主に「検索から」です。実際、温泉動画もそれ以外の投稿動画も流入経路は検索が大半を占めています。

つまりは、動画タイトル、動画説明欄、タグなど、きちんと考えて作らないと数字に結びつきません。

動画投稿自体はスマホやアプリの性能向上により、身近で簡単なものはなりましたが、「数」を増やそうというのであれば、撮影技術、編集スキル、文章表現、SEO対策、データ分析力など、実に多くの技術と知識、経験が必要です。

しかし、こうした裏側の仕組みなどを一つひとつ、調べて、体験して、解決していくことは実に楽しいものです。その積み重ねが「無限の自由旅行」を現実のものにしてくれることでしょう。

やってみなければわからない、やった人でなければわからない、ということだけは言えそうです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。